静薬学友会中国地区総会・講演会2025 開催報告
昨年12月14日にオンラインにて中国地区総会・講演会を開催しました。参加者は講師の方々を含めて計12名と少人数ではありましたが、特に講演会部分では、講師の先生方の講演をめぐって熱のこもった議論が行われました。
中国地区同窓会総会・講演会 2025年12月14日
総会では、静薬学友会の安倍道治会長から、「静薬学友会の法人化の目的と活動の現状」と題して、まず、1)組織強化およびコンプライアンス重視の組織とするため、2018年に同窓会を一般社団法人化したこと、2)薬学部と卒業生の強い絆のもとに、公立大学としての特性を生かしつつ社会に存在感のある学部としての発展に寄与できるよう、同窓会としての活動を行っていくこと、3)地域社会との連携を深め、地域医療の向上に資する同窓会とすることを目指し活動を進めていることが述べられました。さらに、同窓会組織体制の改編を実施するとともに、県立大学への寄付講座の開設、学生の進路相談会の開催、薬学生涯研修講座の開催、各種表彰、地区活動への支援等を進めていることが紹介されました。
その後、昨年度までの地区活動および会計について池田潔氏から、また今年度の活動について波多野から報告を行いました。
講演会では、まず(有)わかくさ調剤薬局代表取締役・静岡県立大学臨床教授の高橋千恵子先生から「これからの薬剤師に期待されること」と題して、薬局薬剤師が現在、保険調剤業務等のみならず多くの活動を行っていることが紹介され、さらに地域包括ケアシステムの中での薬局の役割に関連して、厚労省から「患者のための薬局ビジョン」として、特に1)服薬情報の一元的・継続的把握や、24時間対応・在宅対応、医療機関との連携が求められていること、2)患者等のニーズに応じて①健康サポート機能、②高度薬学管理機能とされる内容の充実・強化が求められていることが解説されました。その上で、こうした薬剤師としての業務を行っていく基礎となる各種の知識・能力に加えて、薬剤師としてのプライドが重要であることも述べられました。
静岡県立大学薬学部薬剤学分野の尾上誠良教授からは、「薬剤科学のチカラ:基礎・臨床融合によるモノづくりを目指して」と題して、まず、薬物の光安全性に関する研究として、特に光化学反応性の新たな試験法の開発を進められ、安全性保証のガイドライン作成について国際的な協力を進められていることが述べられました。さらに、薬物動態制御のための新規技術の開発も進められており、自己ミセル形成型固体分散体技術や、精密で制御された液滴吐出を基礎とした均一性の高い粒子形成が可能となった技術の開発過程についても説明されました。また臨床的な応用研究として、微小環境でpHを変える分子の探索を行い、胃内環境変動に依存しない安定した薬物療法の提供が可能となったことも述べられました。
今回の中国地区総会・講演会は、これまで参加が困難であった遠方の方々も参加が可能となるよう、ZOOMによるオンライン開催としましたが、今後の地区活動については、さらに地区在住会員のご意見・ご要望をお寄せいただきたいと考えております。
中国地区同窓会代表 波多野 力







