学友会員の皆様におかれましては、日頃学友会の活動に対して、ご理解とご支援をいただきこの場をお借りしてお礼申し上げます。
未だ、コロナ禍が収束しない状況が続いており、会員の皆様におかれましては、何かと不自由かつ気分的にもすっきりしない日々を送られている方が多いことと思います。早いもので、新型コロナウイルスの感染患者が日本で初めて確認されてから、2年半が経ちました。約百年前の第一次世界大戦時に発生したスペイン風邪が3年程度で収束したことを考えれば、人流やワクチン開発などの状況は当時と異なるものの、コロナの感染もそろそろ収束に向かい、ウイルスそのものが季節性の風邪の一つとなり、過去の日常に戻れることを願っています。
さて、私が学友会の会長職を仰せつかってから、早いもので、2年が経過しました。コロナ禍の影響を受け、各種会議はZOOMによるリモートでの開催が続いていますが、今年は、代議員(37名の定数のうち学生代議員7名を除く30名)と役員(理事及び監事)が任期満了に伴う改選の年となり、代議員につきましては、全国11の地区ごとに割り当てられた定数に基づき、地区の同窓会からあらためて推薦届け出の提出をいただき、、5月に開催されました理事会において新たに代議員として選出されました。他方、役員については、6月に開催されました定時総会において、代議員による投票が実施され、19名の理事立候補者と2名の監事立候補者全員が選出されました。
また、総会終了直後には新たに選出された理事による臨時理事会が開催され、正副会長の選任投票が行われた結果、向こう2年間、副会長の髙橋千恵子及び賀川義之ともども引き続き、理事会のリード役としてその任に当たることとなりました。あらためて身の引き締まる思いです。両氏ともども学友会の発展に少しでも寄与できるよう微力ながら引き続き努力いたしますので、どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
2期目を迎えるにあたり、以下の施策を重点的に推し進めることとしたいと考えています。
一つは、学生のキャリア形成への支援として実施している「近藤寄附講座」を次のステージに発展させたいと考えています。本講座は1971年に卒業された近藤隆様からいただいた寄付金を基に3年前に講座を開設しました。講座の開設の目的は、各界で活躍する先輩諸氏を講師として招き、生きた薬学を紹介することで、学生の将来の進路に対する早期意識付けを促すことであります。講義自身は定着しつつあるものの、講座自身は、正規の講座ではありませんので、独立した講座に位置づけられるよう、さらに実績作りに努力をしていきたいと思います。
二つ目は、春に開催されている就職説明会と学生祭である剣祭の機会を利用した、学生への就職相談・進路相談です。これまで、卒業生有志の協力をいただき、学生からの相談に応じてきましたが、コロナの感染問題が発生するまでは、学生とは直接の対話を通じて、学生の抱える問題について学生に寄り添い、相談に応じてきたところです。しかしながら、この2年間は、就職説明会にあってはZOOMによるリモートでの開催となったこともあり、対面相談の時と違って、学生からの相談件数は減少しています。このような状況ですので、学生からの就職・進路相談については、寄附講座との連携を視野に見直しを図ることとし、学生有志との意見交換の機会やアンケート調査などを通じて、あらためて学生のニーズを把握したうえで、上記の定期的な開催とは別に、学生が希望するときに的確に対応できるものにしていきたいと考えています。
三つ目は、地区同窓会の活性化です。地区同窓会も他の会議体と同様、コロナ禍の影響を受けて活動は低迷をしています。その中で、昨年は、池田潔中国地区代表のリーダーシップによりZOOMを利用して唯一開催されていますので、この経験を活かし、当面対面に代わる新たな活動が行われるよう本部としても支援をしていきたいと考えます。
四つ目は、法人としての地域社会への貢献に向けた実績作りです。既に、ご案内のとおり既に、昨年7月に学友会の有志により地域医療に貢献することを目的とした運営管理会社が設立されましたが、学友会としては、当運営管理会社との協同事業を通じて少しでも地域医療に貢献できるよう、具体的に着手すべき事業について検討を重ねているところであります。本件もコロナ禍の影響等により、未だ、結論が得られていませんが、本年中には、事業の具体化を明らかにしたいと考えています。
以上、2期目を迎えるにあたって、所信を述べましたが、学友会員の皆様におかれましては、学友会の活動に対して、引き続きご理解とご支援をいただきたく、どうぞよろしくお願い申しあげます。
令和4年10月1日
一般社団法人静薬学友会 会長 安倍道治 (昭和46年卒)